2013.12.01 菊日和
伊勢神宮(外宮、2013,11)

畏みて鳥居を潜る菊日和

新旧の正殿が同居している遷宮後の伊勢神宮。鳥居を潜る前に思わず頭を下げているのは私だけではないようだ。
伊勢神宮にはそうしたくなるような何かがある。芭蕉の句に、「尊さに みな押しあひぬ ご遷宮」というのがある。確か千六百四十四年生まれだから、江戸時代前期も同じような感覚でお伊勢参りをし、ご遷宮を迎えていたのであろう。それにしても、今日はまさしく菊日和。新正殿も爽やかに香るようだ。
ある雑誌には、下記の様に記載してあっつた。
うるわしき森と水に囲まれた常若の聖地は、日本人の「心のふるさと」として魂の原郷であり続ける。神々の永遠の領域に、一筋の悠久の道が伸びていく。
2013.12.01 五十鈴川
五十鈴川(2013,11)

お清めの水澄み渡る五十鈴川

宇治橋から上流を望むと晩秋の朝陽に川面が煌めいていた。一名、御裳濯川(みもすそがわ)。夏には河鹿ガエルのきれいな鳴き声が響き、秋にもなると小魚の群れが川底の石に影を揺らめかせるという。紅葉にはまだ早い。神域に入り、石畳を敷き詰めた御手洗場(みたらし)に下りて口をすすぎ手を洗うと、心は神々に向く。それにしても水が澄みわたり、凛とする。