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2015.04.07
高千穂峡

囀りも真名井の滝の音の中
神話によれば天村雲命(あめのむらくものみこと)という神が天孫降臨の際に、この地に水がなかったので水種を移した。これが天真名井として湧水し、滝となって流れ落ちているといわれている。その水音の中に鳥がしきりに鳴く声までもが入っているような気がする。五ヶ瀬川峡谷に美しい水音が聞こえるのである。
2015.04.05
武家屋敷

遙かなる面影残し武家屋敷
岡藩時代の面影を残す武家屋敷通り。当時13軒の武家屋敷は120mに渡っていた。古びてメンテナンスの必要性を感ずるが、岡藩中川家、約7万石の歴史、現在の竹田市「歴史の道」の重要な部分をなしているのだろう。
2015.04.05
アカシア

春昼やアカシアありし路地歩く
「黄色の春」を感ずるのは私だけだろうか?春は黄色からやって来る。「黄梅、金雀枝、山茱萸、水仙、蒲公英、菜の花、福寿草、満作、山吹、立金花、連翹 」 等々・・・枚挙にいとまがない。群馬でも「黄色の春」は数々あるが、蠟梅、連翹が極めて美しい。
2015.04.05
木瓜

木瓜咲くや豊後の國にさりげなく
梅の花の様に清楚に気品を漂わすというのでなく、木瓜の花は鄙びた感じである。また桜の様に堂々と春を謳歌するというのでなく、片隅でのんびり春の到来を楽しんでいる風情である。そんなところが俳人の好みにあったのだろうか、古くから俳句に詠まれている。木瓜の花の句には、のんびりした、心が和む感じを詠んだものが多いのである。豊後の春にぴったりしていると思うのは、私だけだろうか?さりげなく咲く木瓜の花・・・・・。
2015.04.05
犬ふぐり

堅城に今は優しき犬ふぐり
岡城址の石垣等に堅城の感を強くし、それこそ歴史を紐解いている自分があった。しかし、西の丸にはそれにそぐわない、やさしい犬ふぐりの青い花がいっぱい咲いていた。人間の営みとは違う自然のやさしさとかを感じた一時であった。土井晩翠の詩が頭をよぎる・・・・・・。彼の詩は素晴らしい。「秋陣営の霜の色 鳴きゆく雁の数見せて 植えうる剣に照りそいし むかしの光りいまいずこ」「天上影は変らねど 栄枯は移る世のすがた 写さんとてか今もなお ああ荒城の夜半の月」
2015.04.05
岡城址

石垣に春まだ浅き岡城址
滝廉太郎の「荒城の月」のモチーフとなったことで有名な岡城跡。断崖絶壁に建てられた古城である。城の形が牛の寝ている形に似ていたことから「臥牛城」とも呼ばれるが、明治に至るまで岡藩を統治した中川公によって築城された。岡城址は海抜325mの台地、その広さは100万㎡(東京ドーム22個分)大野川の支流、稲葉川と白滝川の合流する間の舌状台地上に築かれ、川岸からそそり立つ姿は「難攻不落」と言われた天然の要塞と言える。桜がまだまだ咲き切らず、もう2~3日後ぐらいが花見には最高であろう。紅葉の季節も素晴らしいと思わせる。
2015.04.03
菜の花

咲き匂ふ菜の花畑道の駅
瀬の本高原から日田往還を通り、大分県竹田市に向かう。途中の道の駅の前には、菜の花が咲き乱れていた。ここにも春の訪れが感じられる。菜の花の黄色が眩しい。春の色だと思う。「菜の花や月は東に日は西に」(蕪村)の句が、あまりにも有名であるが、私には下記の二句がなかなかに感じられる。「菜の花の黄のひろごるにまかせけり」(万太郎)、「菜の花といふ平凡を愛しけり」(風生)
2015.04.03
くじゅう連山

囀りにくじゅう高原晴れ渡る
北にくじゅう連山、南に阿蘇五岳を望む瀬の本高原は、あくまで気持ち良く囀りが聞こえる。それと同時にお天気もよくなり、標高1700m級の山々が連なるくじゅう連山がくっきりと見える。1786mの久住山は大分県竹田市にあり九重山(九重連山)を形成する火山。中岳、三俣山などとともに久住山系と呼ばれる山塊をなし、坊ガツルを挟んで東側の大船山等からなる大船山系と対峙する。スカイパークあざみ台からの久住山系。恐らく右から二つめの山が久住山。
2015.04.03
瀬の本高原

長閑さは阿蘇の山並み瀬の本に
北アルプスと違い阿蘇の山並みを見るにつけ長閑さを感ずる。なだらかなのである。まして瀬の本高原の牧場にいる動物を見るといかにものんびとしている。生前母は、せっかちな私に、一度は「瀬の本高原」に行ったら良いとアドバイスをしてくれた。なるほどと思った。新緑の頃は更に良いと思われる。
2015.04.03
黒川温泉夜の帳

瀬音聞く渡り廊下や宵の春
個室での夕食は満足すべきものであった。和牛ロースも美味しかったが、何といっても仙人鍋(もちだんご汁)が最高であった。スープは美味しく、簡単に言えば、阿蘇のおふくろの味、「だご汁」なのであろう。一杯飲んで、食後部屋に戻る途中の渡り廊下で夕涼み。夜の帳が降り、川(田の原川)は見えないが瀬音が聞こえ、大変気持ち良い。
2015.04.03
三椏

煌めける三椏の花峡の温泉(ゆ)に
黒川温泉のY旅館に三椏の花が咲いていた。それこそ煌めくように・・・・。此の鄙びた山峡の温泉宿にも春が来た証である。私の旧師前田普羅は下記の様に詠んでいる。『三椏や皆首垂れて花盛り』(普羅)
2015.04.03
阿蘇五岳
2015.04.03
馬酔木
2015.04.03
黒川温泉

黒川の馬酔木見おろす露天風呂
黒川温泉では、大露天風呂があるということで有名な三つの宿の一つ、黒川最強の庭園風露天風呂のある「Y旅館」を予約していたので、到着後、早速その「仙人風呂」に入った。馬酔木が見おろす露天風呂は心が和む。田の原川沿いの部屋も落ち着いた感じで静かさを感ずる。求めていた静かさである。当然、入湯手形でゆく露天風呂巡りは遠慮し、温泉街を散歩だけした。
2015.04.03
野焼き跡

火の国の寝釈迦を仰ぐ野焼き跡
熊本空港に到着した後、レンタカーで阿蘇山を目指し、まず大観峰に行った。野焼きの跡も実に珍しかったが、遠方に阿蘇五岳を見ることができた。まことに良いお天気で、お釈迦様に見えると云う五岳もばっちり確認。熊本県は火の国と言われているが、毎日お釈迦様を仰いで生活しているとは、全く予想もしていなかった。幸せな県民と云える。因みに、阿蘇五岳は、左から根子岳が顔、高岳が胸、中岳がへそ、烏帽子岳と杵島岳が足の様に見える事から、釈迦が横たわっている姿、即ち涅槃像に例えられる。
2015.04.03
羽田からの富士

うららかや羽田で仰ぐ富士の山
二月末弟の一周忌を終え、ある程度気持ちの整理もできたので、癒やしの九州旅行をしようと羽田に来たら、ラウンジから遙か彼方の富士山を見ることができた。上越新幹線から大宮あたりで見えたので、ひょっとしたらと思っていたら、やはり羽田でも見ることができてとても嬉しい。麗かな天気で、富士山も今回の旅行を祝福してくれているようだ。三月末の朝の出来事である。
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