2016.03.29 桜咲く
桜咲く(H28,3)

今日の日を楽しむ如く桜咲く

ここ前橋でも漸く桜が咲きだした。全体では2~3割ぐらいか・・・?それでも木々全体が色ずく様は、何故か大地が躍動しているようで好ましい。春の陽光をあびて咲ききそう淡紅色の花容に、人々は訪れた春の喜びをたくし、文化にまで高めた日本人の心の花と言える。「山峡に咲ける桜をただひと目君に見せてば何をか思はむ」(大伴池主)、「願はくば花のしたにて春死なむその如月の望月のころ」(西行)。私は桜と富士が大好きである。
2016.03.29 辛夷咲く
辛夷咲く(h28,3)

辛夷咲く蒼天に真白き花付けて

近所の辛夷が少しづつ少しづつ花開く。芽吹きのころから見ているのでとてもうれしい。春が来たことが自然と分かるのであろう。「わが山河まだ見尽さず花辛夷」(遷子)があるが、確かに、ぽっかりと咲いて春を告げる、優雅な芳香のある白い花「辛夷」は美しい。私の属している俳句結社は「辛夷」である。とても誇らしい。
2016.03.19 極寒
極寒(H28,1)

極寒の風が身を打つルンゼかな

ルンゼ(Runse)とはク―ロアールと同じ、couloir(仏)(廊下の意)急峻な岩溝のことである。風があると朝はとても寒く身を打つ様だ。
遙か彼方にはカンチェンジュンガが見える。
2016.03.19 去年今年
山のにほひ(H28,1)

去年今年山のにほひが身につきて

学生時代は山にばかりいたが勤務時代は全く登らず、昨年久しぶりに近所の山、そして燕岳等登り始めた。少し山男らしくなってくれば良いのであるが・・・・。カンチェンジュンガをバックに幸せなひと時ではある。
2016.03.19 暖炉
暖炉(H28,1)

暖炉の火醸す明かりに人心地

暖炉の側にいてその火の明かりを見ているとほっと人心地がする。何処の国にいようと同じであろう。私には故郷「五水庵」の囲炉裏の明かりが思いだされた。家内も同じ気持ちの様だ・・・。
カンチェンジュンガ(H28,1)
 
初日さす山に畏敬の祈りとも

神々の座を占むる山々、ヒマラヤ8,000m峰14座・・・・・。 未だに忘れられない山々ではある。私にはやはり御来光、即ち朝の日差しに朱色に染まったカンチェンジュンガが、ダージリンでの素晴らしい日々が、思いだされるのである。
2016.03.15 宙に浮く
宙に浮くKhangchedzon(H28,2)

宙に浮くカンチェンジュンガ星冴ゆる

思い出すと星空が上手く撮れなかった。空気が澄んでいたにも関わらずである。腕が悪いかカメラが悪いかであろう。宙に浮くという表現はなかなか写真には撮れない。しかし、あの星空は私の眼に焼き付いて離れない。
2016.03.15 読経
Sunrise2(H28,1)

御来光経を唱ふる僧そばに

年末年始をダージリンで迎えた訳であるが、御来光を見ながら「南無妙法蓮華経」と唱える僧侶がいた。思わずその時は空耳と思ったが、やはり「南無妙法蓮華経」と聞こえた。現地のガイドに聞いてみたところ、かって日蓮宗のお寺があったので・・・・・・ということであった。それでも不思議に思い、日本に帰ってから、インド在住の旅行社の方にお尋ねしたところ、どうも日本山妙法寺というお寺がチヨウラスター広場から徒歩45分ぐらいのところにあるらしい。いずれにしろ、宗教に関係なく、私なぞは御来光を眺めると、敬虔な気分になる。しかも対象はヒマラヤである。「神々の山嶺」たるヒマラヤに、かの僧侶は読経に平和を託していたのかなぁ~とも思っていた。最近になって、写真を整理していたら、本当に僧が写っていたから不思議である。
2016.03.15 輝く浅間
輝く浅間(H28,3)

春の日に煌めく浅間雲飛ばし

今日は天気が良く風が強い。思わず雲も動きを速め浅間山から遠のく様に見える。昨晩は寒かったのか、雪が降り真っ白に煌めいている。大好きな春の浅間山を見る事ができた。既に3月も15日である。
2016.03.15 花大根
花大根(H28,3)

ひっそりと畑の隅の花大根

花が咲く前に収獲されてしまう大根の花を知ってる人は少ないのではと思う。晩春に咲く花は、白色もしくは淡紫色で菜の花と同じ十字形の四弁花であるが、菜の花の様に一面に咲き乱れるわけでもなく、ひと目を引くものでもない。しかし、どことなく感傷を誘う風情けがある。大原や日和定まる花大根(蛇笏)がある。
2016.03.15 芽吹く辛夷
辛夷の芽吹き(H28,3)

出勤す芽吹く辛夷を楽しみに

駐車場へいく途中に辛夷の樹がある。毎朝楽しみに見ているが、まさに辛夷の花も春を告げているようだ。早く真っ白な花を見せて欲しいものだ。相馬遷子に「わが山河まだ見尽さず花辛夷」の句あり。
2016.03.15 芽吹き
桜の芽吹き(H28,3)

芽吹かむと樹々も色づく山の春

桜も芽吹いて来た今日この頃である。今朝は一段とその有り様が分かるが、その幹も同じように色づいて来た。開花が待ち遠しい山の春である。ここ前橋に住み始めて何年になるだろうか・・・。旧師前田普羅に、「蔓かけて共に芽ぐみぬ山桜」の句がある。
2016.03.15 山茱萸の花
連翹(H28,3)

山茱萸の花蒼空をわがものに

毎朝の散歩道、毎年山茱萸の花が咲き誇る。まるで春が来たと叫んでいるようだ。「さんしゆゆの黄の俄かなり涅槃西風」(波郷)の句もある。