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2018.03.31
木蓮

白木蓮(はくれん)の白さ極まる朝かな
純白の花は、朝の光を反射して美しい。完璧の白さを見ることができる。清美という形容に相応しい佇まいである。
木蓮と白木蓮は落葉灌木と落葉喬木で別種だと言われているが細かい事は分からない。
花の命は短くて・・・・・、例えば絢爛たる桜花に哀しみの翳を認めた詩歌は枚挙にいとまがないが、白木蓮も盛りを過ぎると急速に容色が衰える。まことにやるせなく、このやるせなさが一層美しさを引き立てるのである。
「白木蓮に純白という翳りあり」(能村登四郎)の句あり。素晴らしい一句である。
2018.03.30
花筏

花筏いつか流れに漂ひて
煌びやかに咲く花も、何時か風に舞い散る。川面に散った桜の花びらは集まり散じて流れていく。
物事は常に変化していて、一つの形に留まらない。
政治も経済も四季も人の心も生命も、皆同じく変化していく。
「諸行無常の響きあり」「盛者必衰の理をあらはす」とは平家物語の冒頭のフレーズ。
花筏という花言葉の意味は深い。奥の深い花言葉と言って良いのだろうか?
2018.03.30
花盛り

人の世の花盛りにも似て桜咲く
ふと満開の余りにも美しい桜の花見ていて、人の人生にも似ているなぁ~と感じた。寒い冬を越え、雨風を凌ぎ、こんなにも美しく咲き誇る桜。しかし、余りにも短い開花時間ではある。蒼い空の中、本当に素晴らしい桜の咲きようではある。
平家物語の「栄華の夢」とまではいわないが・・・・・・。
2018.03.30
桃の花

桃の花蒼い空にへとのびやかに
散歩道、滝川沿いに、桃の花だと思うが、毎年立派に花を咲かせる。桜とは一味違う花と言える。
桃は晩春、桜に少し遅れて淡紅色の花を咲かせる。日本の花の美の規範である桜に対し、桃は鄙びた美しさがある。日本で花といえば、古来、桜だが、中国では桃の花をさす。
2018.03.30
たまゆら

春なれや連れ立ちめぐる美術展
家内と久しぶりに美術展に行った。「たまゆら」は淡彩画を教え、皆が学んでいる美術教室の名前であるが、素晴らしい先生にめぐり会えたのであろう。家内も浮き浮きしながら学んでいる。その成果を見ることができた。
「扉を開けて花の匂ひの技芸天」(山田みづえ)の句もあるが、家内は少し枯れた「ほおずき(鬼灯)」を書いたようだ。渋い。
だけど、上手く描いていると思う。なかなか難しい題材ではある。
「鬼灯や物うちかこつ口のうち」(太祇)の句があるが、基本的に俳句では、鬼灯は初秋の季語。頭が俳句になっている・・・・?
困ったものだ。
2018.03.30
乾杯を

花にほふパリの暮らしに乾杯を
十日ほど前になるだろうか、次女夫妻が我が家でのスケジュールを終え東京のホテルで在日の最終の1週間を過ごすことになった。
些か寂しい気持にもなるが、とにもかくにも、シャンペンで彼らの未来に乾杯!!
よく見ていると驚くほど仲の良い二人だと感心する。今回は湯田中温泉、草津温泉、沼田での温泉と温泉三昧であったような気がするが、感想を聞きながら、楽しい晩餐である。中島千波の「瀧桜」がにほふようでもある。そんな季節に彼等を迎え送りだす。
「雪山のどこも動かず花にほふ」(飯田龍太)の句を思い出しながら、パリでぜひ人生を楽しんで貰いたいと願う。
2018.03.30
花と新緑

咲きほこる花と新緑蒼空に
毎年敷島公園に来る度に感ずるのは咲き誇る桜とともに新緑ともいえる樹があることである。そのコントラストが見事で、ついシャッターを切ってしまう。当然だが、まさに春ならではの景色、何の樹かそのうち確かめたいものである。
桜の花にはいつも勇気を頂く。新緑の春の息吹にもまさに生気を感ずるのである。
「けふといふ今日この花のあたたかさ」(惟然)の句を思う。
私なぞはすぐ西行法師にはしる。
・願はくば花のしたにて春死なんそのきさらぎの望月のころ(西行)
・仏には桜の花をたてまつれわが後の世を人とぶらはば(西行)
大阪南河内郡河南町弘川43、弘川寺が終焉の地とか・・・・・・。
2018.03.30
祇園枝垂れ

懐かしき祇園枝垂れや朝なれど
京都丸山公園中央の桜は、殊に「祇園の夜桜」として有名である。何回も何回も京都が好きで、また大谷祖廟にお参りする為、訪れる京都。祇園の枝垂れ桜の夜の姿は本当に美しい。
前橋敷島公園の桜の木は、敷島公園観光連盟が、「桜守」の第16代佐野籐衛門氏に依頼し植樹したものである。当初一本の予定であったが、「京都から遠い前橋に一人だけで嫁がせるに忍びない」と、籐衛門氏によって、同じ品種十数本とともに植樹されたもの。
「桜は人間の言葉が分かる・・・・・」と氏は話す。愛されればそれだけ美しく健やかに育つとの言葉は素晴らしいし、真実なのであろう。
2018.03.30
花揺れて

応媛の太鼓の響き花揺れて
本日は前橋の敷島公園を散歩した。まさに桜が満開で見事であった。大好きな瞬間である!! ただ、公園内に県営敷島球場がある為か応媛の太鼓の音が聞こえて来た。これもまた良しとしなければ・・・・・。花揺らす太鼓のリズミカルな音も生活の中では相応しい。そういえば、前橋育英の高校生がランニングをしていた。良い眺めである。
それにしても見事な桜である。この桜は、京都丸山公園の中央にある「祇園枝垂れ」「祇園の夜桜」とも呼ばれる、京都を代表する名桜の孫木である。
2018.03.30
春の空

春の空名も知らねども鳥一羽
蒼い空・・・・、素晴らしい春の空である。こんな日は朝の散歩もとても気持ちが良い。鳥の知識が乏しいので、名前も定かでないが、しっかり細い枝にとまり何かを見ている。春は全ての生き物が各々のスピードで動き出す。そんな季節がとても好きな私である。
2018.03.28
蕎麦をひく

水温む蕎麦をひくこと楽しみて
フランスから次女夫妻が来ていろいろ楽しんでいった。戸隠神社中社の前、「うずらや」で蕎麦をひかせてもらい喜んでいた。
彼等は約2週間、我が家で過ごし、あとの1週間は東京のホテルで過ごした。26日(月)羽田を発ち、27日(火)シャルルドゴール空港に。
あっという間に過ぎ去った楽しい時間・・・・。
これよりは恋や事業や水温む(虚子)の句を想う。どうかフランスに帰っても楽しく健康に過ごしてて欲しいものである。
2018.03.28
如月の浅間

雪嶺の浅間に黒き妙義山
如月の雪嶺浅間はとても美しい。ちょうど群馬県藤岡市から眺めると妙義山が左手に黒く見える。その対比が私はとても好きで写真を撮ることにしている。
きさらぎやふりつむ雪をまのあたり(万太郎)の句を想う。
2018.03.27
戸隠山

蒼天に雪嶺眩しき一日かな
神代の昔、太陽神の天照大御神が洞窟に隠れてしまい、世界も闇に包まれた。この時、天手力雄命は岩戸を開けて下界に放り投げた。その岩戸が戸隠山だと伝わる。(戸隠山に伝わる天岩戸伝説)。
12日は蒼天に雪嶺・戸隠が眩しいくらいであった。素晴らしい山並みではある。
一幅の絵の様な四季の絶景を見るには鏡池が良い。鏡池は、それこそ鏡の様な水面に戸隠の山並を美しく映すヴューポイント。大自然のエネルギーに満ちたパワースポットとして知られている。
大地の気に包まれる瞑想の場、鏡池。
2018.03.27
うずら家

参拝を終へて一息水温む
戸隠神社の参拝者への振る舞い料理として、受け継がれて来た戸隠そば。丁寧に心を込めて打たれた極上の逸品を味わいたい。
私自身は「うずら家」のそばが大好きである。美味しいそばを提供する為、玄そばが最も旨みを増す厳寒期に製粉、冷凍。いつでも新蕎麦の風味が楽しめる。薬味には、本わさびや地元でとれた辛味大根、地ネギがつく。天ざるそば(天ぷらは盛り合わせ、茸)、そばがきが特に美味しかった。
なにより、「いらっしゃいませ」 という威勢の良い挨拶、店員の方、一人一人の対応が素晴らしかった。
2018.03.27
戸隠神社

雪被ふ戸隠中社詣でけり
3月12日(月)のことになるか戸隠まで来てビックリ。奥社はもとよりであるが、中社も雪に覆われていた。当然階段も雪に覆われ進入禁止であった。
戸隠神社中社は、天の岩戸に隠れた天照大御神を外に導く方法を考察した知恵の神、天八意思兼命を祀る。社殿の龍のの天井絵からは、パワーが降り注ぐという。
2018.03.25
よろずや

長閑さや帰国の子等と温泉(ゆ)巡りに
3月初旬と言えようか、まことに長閑な日和に湯田中温泉に子供達と行った。フランスから8日(木)に帰国し時差ぼけもとれた頃だろうか・・・。善光寺のおまいりの後、小布施により、湯田中温泉「よろづや」に着いた。
創業は江戸寛政年間にさかのぼる、歴史深い宿である。純木造伽藍建築の桃山風呂と1,939年(昭和14年)に建築された木造数寄屋造りの松籟荘が、国の有形文化財に登録されている。まだ明るいのでさっそく露天風呂に入った。フランス人のアントニーはこの良さが理解できるだろうか・・・?
何れにしろ、裸の付き合いができ嬉しい限りである。彼とは富士山を見ながら入った河口湖の「湖山亭うぶや」以来である。桃山風呂に続く大野天風呂には、日本庭園の池を思わせる風情と優雅さが漂う。
(写真は狩野派の屏風絵が飾られているロビーラウンジ)
2018.03.17
本堂

本堂も春の大気につつまれり
素晴らしいお天気に恵まれ本堂も何ともいえない雰囲気を醸し出している。宗派の別なく誰でも参拝でき、いつの世も庶民に親しまれる善光寺。やはりご利益があるのだろうか?
本堂は御本尊が鎮座する聖域。清浄な空気に触れることができる。552(欽明天皇13)年に百済から日本に渡った御本尊は、642(皇極天皇元)年に現在地に祀られた。
本堂は、1707(宝永4)年に再建された、間口約24m、高さ約26m、奥行約54mの壮大な木造建築物。国宝に指定。
2018.03.17
宿坊

宿坊に心鎮めし春の朝
善光寺には39の宿坊があり、それぞれ御堂があり住職がいる。お朝事の案内をはじめ、精進料理や写経体験を用意する宿坊もある。何故か「心が鎮まる」。そんな印象を受けた宿坊の立ち並ぶ通りではある。日本最古の秘仏を祀る名刹「善光寺」は宿坊もきちんと供えられており、今も参拝者で賑わう。
2018.03.17
仁王像

あたたかや目も和やかに仁王像
参拝者を迎える最初の門が仁王門である。高村光雲と米原雲海の合作による阿形と吽(うん)形の仁王像の目も気候のお陰かあたたかな印象を与えていた。ちなみにこの風格のある仁王門は1918(大正7)年に再建された。
2018.03.17
善光寺

あたたかな日射しを受けし大楼門
久しぶりに善光寺に来た。「遠くとも一度は参れ善光寺」と謳われ、一生に一度お参りするだけで、極楽往生が叶うと言われている有難いお寺である。今回は何回目だろうか?次女夫妻がフランスから一時帰国したので案内したわけであるが・・・・。
3月11日(日)はお天気が良く、気温も20度近かったのではと思わせるくらいに暖かな一時ではあった。
所謂山門は、1750(寛延3)年建立の入母屋造りの大楼門。楼上の額には平和の象徴の鳩が隠され、鳩字の額と呼ばれる。
1971年、カザルス94歳のときにニューヨ―クの国連本部において、「私の生まれ故郷カタル―二ャの鳥は、ピース、ピース(英語の平和)と鳴くのです」と語り、「鳥の歌」をチェロ演奏した伝説的なエピソードを思い出す。
カザルスの愛奏曲となったカタル―二ャ民謡「鳥の歌」をカザルスが演奏し始めたのは第二次世界大戦が終結した1945年といわれる。この曲には、「故郷への思慕と平和の願い」 が結びついている。現在も世界はシリアを始め戦闘が行われており、テロも頻発している。北朝鮮の核の問題もある。世界が平和でありますよう、切に願う。
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