2019.02.28 遊ぶ子よ
たーちゃんの遊び(H31,2)

春風に無心に遊ぶ子はほとけ

1年と5カ月目になったか・・・、本当に大きくなり、一人で無心に遊ぶ。

毎年大谷祖廟へお参りに行くと、句仏の句碑が目に入る。「口あいて落花ながむる子は仏」(句仏)の句であるが、本当に感心させられる。大人は雑念が入り過ぎる。だから大人なのだけれど・・・・・。我が身を反省しながら眺める。

孫詠むは採らぬと決めて孫を詠む・・・下手な川柳にもならぬが、孫の句を詠みたくなる気持ちは理解できる。
「寝ていても 団扇の動く親ごころ」「本降りになって出ていく雨宿り」なぞ良いですね~。

指宿白水館(H31,2)

部屋ごとの生花迎へし春の宿

指宿温泉は何度も来ているが、何時も「白水館」にお世話になっている。本には、約5万坪の敷地を持つ老舗の名旅館で、施設、サービスともに高級感が漂う。砂むし温泉には1000坪を誇る大浴場「元禄風呂」の入浴がセットになっている。とあるが、実際に感心するのは、各部屋ごとに生花が迎えてくれることであろう。

指宿温泉の名物はやはり「砂むし温泉」であるが、確かによく利く様だ。家内のお気に入りである。世界でも珍しい海浜の地熱を利用した温泉で、300年以上の歴史を持つ。血液循環を促し、健康にも美容にも効果大とか。

海岸で開聞岳を眺めながら砂むしを楽しむのもおつである。



霧島神宮参道石段H31,2)

春暁の石段にさへ畏みて

天孫降臨の神々を祀る霧島神宮。南九州随一のパワースポットとして知られているようだが、とてもそれだけとは思えないものがあった。

伊勢神宮を思う。「何の木の花とはしらずにほひかな」(芭蕉)、芭蕉45歳の作のようだが、西行の「何事のおはしますかは知らねども、かたじけなさに涙こぼるる」という歌をふまえて詠んだとされる。うっそうと茂る外宮の杜に漂う神秘的な雰囲気を「にほひ」で象徴した句と伝えられる。そんなことを思い出しながら、一歩ずつ階段を登った。

2019.02.28 仙厳園の梅
仙厳園の梅(H31,2)

梅咲くやゆったりとした名園に

15,000坪のよく整備された仙厳園、その奥の方の庭で、中国で見たかの様な石の上、気持ちよさげに梅の花が咲いていた。春の日差しを浴び、本当に美しい。今回は本当に来て良かったと思う一瞬である。

まはり道して紅梅の空を見し(細身綾子)、梅が香の中を流るる梅が香も(後藤比奈夫)の句を思い起しながら散策した。

2019.02.28 ガス灯
仙厳園ガス灯(H31,2)

春風や日本初なるガス灯に

島津斉彬が安政4(1857)年にガス灯の実験に使ったと伝わる日本初のガス灯「鶴灯籠」。仙厳園には世界遺産の反射炉跡はじめ、貴重な史跡が点在する。15,000坪のゆったりした敷地はよく整備されているので、真に気持ちが良い。

この写真は「鶴灯籠」ではなく、別邸(御殿)の玄関に近い灯籠です。しかし、素晴らしい。



2019.02.28 仙厳園にて
仙厳園(H31,2)

春なれや母の思ひで仙厳園

父の句集「四季立山下」に掲載されていた写真が、薩摩藩主島津家の別邸「仙厳園」であった。亡き父と母が、とても幸せそうに写真に納まっていた気がする、そんな写真である。いつか訪れてみたいと思っていたが、機会が無く、指宿温泉には何度も行ったが、その後、桜島を見る為に城山観光ホテルに泊まるぐらいで、あまり観光はしなかった。その為か、今回が初めての訪問である。

70歳にして、なんとか15,000坪の敷地に立ち、母がとても良かったと話をしていたのが実感でき、とても良かった思う。母は九州旅行の話をよくしてくれた。