誕生会朔詩舎(R3,9)

古希祝うカードにも謝意秋薔薇(あきさうび)

古希のお祝いに「朔詩舎」へいった。スタッフの方の心使いがとても素晴らしく気持ちの良いお祝いができた。テーブルにお祝いのカード、薔薇の花が置いてあったのである。とても嬉しく感謝しかない。

義理の母は48歳で命を全うした。なので、家内がちょうど同じ年ぐらいに大病をした時は本当に心配したものである。東京から前橋に帰り、心穏やかな日々を重ねる事ができたことにも感謝である。

因みに、秋薔薇(あきさうび)は秋に咲く薔薇のこと。小ぶりであるが色に深みがある。品の良い感じがした。
「秋薔薇彩を尽くして艶ならず」(松根東洋城)、「ショパンなほ続く妹の秋の薔薇」(横光利一)の句がある。



2021.10.30 二人の誕生会
二人の誕生会(R3,9)

幸あれとともに祝ひし秋の暮

9月の話をしよう。精神的にブログを書く気になれず、すっかり遅れてしまったが、9月は家内とタ―ちゃんの誕生月であった。そこで、長女と私で誕生会を催した。古希を迎えることができた家内と4歳になった孫のタ―ちゃんのお祝いである。

前橋市内の美味しいケーキ屋さんに依頼していたケーキに、灯をともす二人はとても楽しそうに見える。長女のお陰でこんなに楽しい瞬間を過ごせるのは何とも嬉しい。フランスの次女もラインで直ぐに参加して、楽しさも倍増する。

「小さい秋」という歌もあるが、小さくともとてもハッピーな秋である。



2021.10.30 虹の扇沢
虹の扇沢(R3,10,17)

しぐるるや虹をかかげし扇沢

「時雨」とは、冬の初め、降ったかと思うと晴れ、また降りだし、短時間で目まぐるしく変わる通り雨。この雨が徐々に自然界の色を消していく。そんな時雨の扇沢に、関電トンネル電気バスを下りると虹が掛かっていた。

私には風間が今日のイベントをとても喜んでいたと思われた。須田の立山・雄山神社に捧げた「詔」も心がこもり、格調も高く、とても立派なものであった。さすが幼馴染みである。また、この時期に山仲間が集まって、山に帰る風間を見送ってくれたのである。

一人で帰る寂しさを癒やしてくれたし、今後に勇気を与えてくれた虹であった。
「いつまで生きるかよりどう生きるか」が問われる年代となった。勇気を持って進もうと決めた。

2021.10.30 雪の室堂石仏
雪の室堂石仏(R3,10,17)

なごり雪かとも室堂に雪が降る

風間 良は室堂の土となり山に帰った。山仲間が、山を愛する人間が、山に帰ったと思えば気分も幾分安らぐ。
しかし、私と同学年で同時代を生き抜いてきた仲間と思うととても寂しい。今朝は雪が降り始め止む気配が無い。
なごり雪かとも思うのである。風間よ安らかに眠れ。

秋室堂の石仏(R3,9)

身に入むや室堂に立つ石仏

冷気、寂寥感等々を現す季語に「身にしむ」がある。秋は空気が澄んでとても気持ちが良いのだが、山にある石仏にはやはり、立山、剱岳、大日岳等々で遭難した方の霊を祀るもの、だから・・・・・・何かとてもこたえるものがある。

私自身も救助隊の一員に駆り出され、剱岳にも向かった経験が何度かある。また、山の友人を失ったこともある。自然は雄大でとても美しいが、とても厳しい。




秋の室堂(R3,9)

秋惜しむ立山(たち)室堂の花にさへ

今年2021年もコロナ禍で大変であった。山小屋においても然りである。しかし、大自然は例年同様、何も変わらずとても美しい。
人間の感傷なぞ、なんの関係もなく美しいのである。

山は良いなぁ~とつくづく思う。

黒部ダム(R3,10,17)

風吹きて黒部ダムにも薄紅葉

久しぶりの黒部ダムである。学生時代から何度来たことか・・・・・・・。もっとも当時はスキーが全てであり、小屋開きから、5月連休、夏休み、11月の小屋仕舞いまで、よくここを通りすぎた。

今回は山仲間が集まり、山の仲間を山で弔い、山に帰るお手伝いをする為である。風が実に冷たく薄紅葉が心に刺さる。今日の我々の気持ちの様である。


雪の室堂(R3,10,17)

トンネルを潜りて雪の立山(たち)となり

令和3年10月17日(日)須田と待ち合わせの立山室堂に来た。昨年亡くなった山の仲間・風間を弔うためである。いくばくかの彼の遺骨を散骨した。(むろん国立公園なので気持ちだけの散骨&弔いである)

当日は今シーズン一番の寒さであり、大町市扇沢のターミナルへ着くともう違う寒さと感じた。黒部ダムの風の寒さ、ケーブルで黒部平、ロープウエイで大観峰へ向かう時、霙が突然雪に変わり、トロリーバスで室堂ターミナルに着くと写真のように雪が降っていた。

風間への名残りの雪だと思われた。同い年なので寂しいものがある。論語に「死生命有り、富貴天にあり」とある。命だけは神のみぞ知る世界なのであろう。安らかに眠って欲しいと願うばかりである。