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2019.12.15
ピッケル

ピッケルに思いを馳せし冬の山
10月末に山の友人が一人逝った。学生時代、北アルプス立山で巡り合い、親交を深めた。私は競技スキーをやっていたので、それほど山の思い出は無いが、立山以外では、雪の谷川岳を見に白毛門に登ったりした事がある。雪が降っていたので途中で飲んだ紅茶の味が未だに忘れられない。K氏は私と違い、本当の山男である。
ウイリッシュの三代目が共通の友人S氏から入手できた。二年前、針の木岳・大雪渓の頂上付近の急こう配で苦労した話をしていたのを記憶してくれていて、突然引き取らないかと話がでたのである。全然使用してないので購入した金額でと言われ、本当に良いのか?と念を押しつつ、原価で分けて頂いた。共通の友人の死が彼に何かを感じさせ、使われないピッケルは可愛そうだとも言っていた。シャフトが木のピッケルはもう入手できないこともあり有難かった。
冬山にピッケル突きて抜きしあと(誓子)、ピッケルとザイルを祓ひ山開き(清宮文江)があるが、俳句を作れるほど使用したいものである。
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